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第7話 椅子の歴史 中世
●ビザンツ
ローマは4世紀末に東西に分裂し、西ローマ帝国はその後滅びましたが、東ローマ帝国はゲルマン民族大移動の影響も少なく、ビザンツ文化を継続させました。これがビザンツ帝国です。
ビザンツ帝国はこの後約1,000年続きます。
ビザンツ文化は、ギリシャ、ローマ文化とオリエント文化が融合したもので、特にキリスト教美術が知られています。
ビザンツ文化の意義は、ギリシャ古典を継承し、保存したことでした。
ゲルマン社会が浸透した西ヨーロッパにくらべ、古代の文化遺産が維持され、イスラム世界とも境を接していたことから、独自の文化圏を築いたビザンツは、のちにイタリア・ルネッサンスにも多大な影響を及ぼすことになります。
ビザンツ文化の椅子は、王座にその特徴が見られます。
この頃の王座には、建築的な形態がとりいれられ、幾何学模様の装飾で覆われ入念にペイントされています。熟練した手画きの絵画的技能やモザイクは、ローマから受け継がれたものです。
●ゴシック
12〜15世紀のゴシック建築の建築様式は、空にそびえ立つ塔、尖塔アーチ、ヴォールト天井、ステンドグラス、数多くの彫刻など、キリスト教精神のあくなき造形表現がなされた時代でした。
中世都市のシンボルといわれるゴシック建築には、パリのノートルダム寺院、ケルンの大聖堂が有名です。
ゴシックの椅子は、教会の権威を象徴するような建築的な意匠が主流でした。
例えば、教会の椅子は框組彫刻パネルが嵌められて尖塔アーチを回した角型となり、背もたれが屹立して丈高く、なかには上部に天蓋を持つ椅子も数多く見られます。
中世ヨーロッパの椅子は、ギリシャ、ローマの伝統を受け継ぎつつ、ヨーロッパに広まったキリスト教の強烈な宗教的精神の影響を受け、教会などの建築とともに、権威の象徴として発達したのでした。
(つづく)
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