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第4話 エルゴノミクスの測定
エルゴノミクスの基本は「はかる」ことだとお話ししました。
では具体的に、どのようにはかっていくのでしょうか。
エルゴノミクスでは、人とものの関係をはかるとき、「反応時間」というものをはかることが多く、またそのことは重要なこととされています。
『反応時間とは、ある感覚刺激を受けてそれを意識し、できるだけ早く随意的に反応を起こす時の、刺激の提示から反応までの時間である』
(『図説エルゴノミクス入門』野呂影勇・培風館)
エルゴノミクスにおける反応時間は、上記のように定義されています。
例えば、自動車を運転しているとき、前方に障害物を発見して車を止めるときにかかった時間、といったことを想像していただくと分かりやすいかと思います。
そのときの反応時間を挙げると、次のような項目が挙げられます。
ドライバーが障害物を発見してから…
- 足を動かす筋肉が収縮するまで (ドライバーの適性)
- ブレーキが作動開始するまで (ドライバーとブレーキの総合)
- ブレーキが作動完了するまで (ドライバーとブレーキの総合)
- ドライバーが障害物を発見したときから自動車が停止するまで(総合)
自動車が止まるまでの時間といっても、エルゴノミクスではさまざまな見方をし、測定するのです。
反応時間を測定するには、同じことを何度も繰り返して行い、その平均値を算出する方法がとられます。
このとき、最初に測定したときよりも、回数を重ねるにしたがって反応時間が短くなることがあります。
これを「習熟」といいます。
慣れてくると早くなるという傾向は、どのような場面でも見られることです。
しかし、ある数値から短くなることはなくなります。
目の前のランプが点灯したらできるだけ早くボタンを押すというような、単純な反応時間は、さまざまな実験結果からだいたい0.3秒前後だということが分かっています。
このことから、エルゴノミクスの知識として、人の単純な反応時間は0.3秒である、また、人は1秒間に3回ぐらい瞬間的な行動をとることができる、ということが分かるわけです。
簡単な例ですが、エルゴノミクスの測定はこのようにしておこなわれ、私たちの基礎情報として蓄積されていくのです。
(つづく)
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