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第12話 なぜ腰痛が増えているのか
本稿をお読みの皆さんの中には、腰痛でお悩みの方もいらっしゃるかと思います。
また、友人やお知り合いとお話をされると、その中にひとりくらいは「このごろ腰が痛くてねえ…」などとおっしゃる方がいるのではないでしょうか。
さらに、こうもおっしゃるかもしれません。
「いやぁ、年をとるとあちこちにガタがきてねえ…」
腰痛は加齢とともに起きる疾患であると認識されている方もあるでしょう。
腰痛は私たちの身近なものとして、何らかの形でその存在に触れる機会があるように思います。
ところが近年、腰痛の低年齢化が指摘され、問題になっています。20代の方々や学生でさえ腰痛を訴えるケースが増加しているそうです。
かといって、年配者の腰痛が減っているとは聞こえてきませんので、腰痛は年齢的な広がりを見せている、ということがいえるのではないでしょうか。
自然、腰痛の人口は増加していることになるのです。
なぜ腰痛は増えているのでしょうか。
ひとつ考えられることとして、現代の日本人は姿勢が悪くなったという見解を示す学者がいます。姿勢の悪さが腰痛の増加に多大な影響を与えているだろう、というのです。
ここでひとつ解説を加えるならば、「姿勢が悪くなった」というよりも、「腰に負担を与える姿勢を長く続ける機会が多くなった」のではないでしょうか。姿勢が悪いことも含め、腰に負担をかける度合いが高くなったという考え方をする方が、無理がないと思います。
このことは、私たちの生活スタイルが変化したことを意味しているように思います。すなわち、腰に負担を強いる姿勢を長く続ける生活スタイルに変化したということです。
生活スタイルで多くの時間を占める項目は仕事でしょう。もちろんこれは皆さん全員に当てはまることではありませんが、多くの方は一日の活動の大半を仕事に費やされていることでしょう。つまり、生活のスタイルが変化したということは、仕事のスタイルが変化したことを意味しているように思うのです。
高度経済成長期において、私たちのワークスタイルには「デスクワーク」という要素が多く取り入れられるようになりました。このことに加え、職場における書類の作成処理はコンピュータ化されています。コンピュータによるワークスタイルの普及によって、私たちはますます机にかじりついて仕事をする時間が増え続けているように思います。
このことを逆にたどって考えてみましょう。
現代のオフィスワークは机に向かって仕事をする時間が増加しています。机に向かうワークスタイルは、すなわち椅子に座る時間が長くなることを意味しています。
では、椅子に座ることが長くなったから、腰痛が増えたのでしょうか。
答えは、そうだ、ともいえるし、そうではない、ともいえると思います。
(つづく)
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