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2.ジウジアーロのデザイン哲学
2.ジウジアーロのデザイン哲学
デザインとはプロジェクトである
ジウジアーロがデザインについて語るとき、彼は「デザインとはプロジェクトである」という表現を用います。また、製品をデザインするとき、そのフォルムにそれが製造され販売されるものであるという意味を明確に持たせていく必要がある、とも語っています。すなわち、製品のかたちだけでなく中身を構成するためのさまざまな要素(技術、機械工学、物理学、電子工学など)と統合された唯一無二のものであるべきだ、というのです。その統合を指して、彼は「プロジェクト」と表現しているのです。
デザイナーの使命
プロジェクトとしてのデザインを行うために、デザイナーはすぐれた品質と性能を兼ね備えた、魅力的で納得のいく製品を提供することに大きな役割を果たさねばならない、とジウジアーロはいいます。そのためには、製品の外観が好ましいだけでは不十分で、その品質(材料、加工精度、性能)なども重要であるばかりでなく、そうした品質を強調するフォルムが表現されていることが大切だというのです。そうしなければデザイナーは単に外観上の美しさだけにとらわれてしまい、製品は平凡なものか、あるいは「厚化粧」によってより低俗なものになってしまうであろう、と語っています。
そのためにデザイナーが考えなければならないことを、ジウジアーロは次のように述べています。
- フォルム
- 形状が新しい価値を与えることを考えなければならない
- 中身
- 実用性と機能の面で先進的であることを考えなければならない
例えば、従来とは違う問題解決策が取り入れられていたり、新しい用途が付加されていたり、使い勝手が向上するというようなことである - 価格
- 材料や組み立てなどが合理化でき、コストダウンが図れるデザインを考えなければならない
さらには、流通や販売技術の高度化というところまで考えるべきである
ジウジアーロがデザインを「プロジェクト」としてとらえ、単に製品の装飾的な役割のみに限定したものではなく、外観、機能、生産性などが統合されたものと考えていることがよく理解できます。
よいデザインとは
ジウジアーロの考える「よいデザイン」とは、どんなものなのでしょうか。
ジウジアーロは、よいデザインは前述の「デザイナーの使命」を日々試行錯誤する中から生まれる、と語っています。
しかし、それだけでは不十分であるとも述べています。日々の試行錯誤が外観としてアピールされていること、つまり機能がフォルムに表現されていることが大切であるというのです。
創造性を湧き出させるために
ジウジアーロがデザインに取り組むとき、その創造性は次のようなことから湧き出てくるのだと語っています。
- 強烈な好奇心
- 技術的なことや生産にかかわることへの基礎的知識
- 依頼されたデザインを今までにない方法で実現しようとする探求心
- 「夢のような話」を常にコストという面から眺めてみること
- プラス思考の直感、情熱、感性を大切にすること
- プロジェクトを遂行する際の冷静さ、がまん強さ、決断、そして時には守り通すこと
- 製品を使う人の立場から見た美的な価値だけでなく、その本質的な機能を追求するためにはその形さえも変えてしまおうという必然性を持つこと
これらのデザイン哲学によりジウジアーロのデザインは成立し、高い評価を受けているのです。
ジウジアーロのデザイン哲学は、当店取扱の椅子「コンテッサ」「バロン」にも活かされています。
ジウジアーロの「プロジェクト」から生まれた2つの椅子のフォルムと機能を、じっくりとご覧ください。
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